Studio Journal knock: issue5 EUROPE

スタジオ・ジャーナル・ノック「ヨーロッパ」を2月20日に発売開始いたします。
 5冊目となるStudio Journal knockが、前号ラテンアメリカ発売から1年がかりでようやく発売日をむかえます。今号のメインとなる舞台はエーゲ海に浮かぶギリシャ・クレタ島。 海と密接に関わりながら小さなボートで生活する、ふたり組のフランス人アートデュオ「Forlane6Studio」との出会いが物語の始まりです。僕は 初めて目にした彼らの独創的な海中インスタレーションに心を奪われ、その数々の美しい作品がどのように生み出されるのか強い興味を覚えました。そしてレンヌの自宅で休暇中だというデュオのひとり、オーテンス・ル・キャルヴェを訪ねます。豊かなブルターニュの景観に抱かれて愛犬ダーウィンとともに過ごす一週間の夏休み。僕はあの美しい芸術が生まれる源流を見つけたような気分で、彼女の言葉ひとつひとつに聞き入りました。それから9ヶ月後、オーテンスから一通のメールを受け取ります。海中でのインスタレーションを取材する機会を得た僕は、あらためて彼女と再会することになりました。地中海に浮かぶ島コルシカ島の美しい自然を舞台に繰り広げられる、彼らのクリエーションに密着するなかで、衝撃的ともいえるアートが生まれる瞬間を目にすることができました。
 そのほか、パリでは若きアーティスト、シャルロット・カロン、日本でも人気の高いナタリー・レテ、スペインの港町ア・コルーニャでは、画家のヨランダ・ドルダ、ロンドンでは日本人アーティストの宮崎千絵、友人のローラ・カーリンとルーク・ベストの自宅を訪問。真冬のロシア・モスクワでは、レナ・スネギレヴァとリヤ・スブニト夫婦、イタリア北部チロル地方の山あいにある彫刻の町オルティゼーイでは双子の息子とともに彫刻家として活動するウィリー・ヴェルギナーを訪ねました。
 まだ誰も目にしたことのないものを信じること。そこに到達するまでのあまりにも不確定で、見返りのない孤独な道のり。アーティストの人生を投じたそんな生き方に僕はいつも敬意を抱きます。ゆるぎないその信念がいつしか身を結ぶ場面に立ち会ってみたい。そうした知られざる物語を共有したい。そんな思いでページを重ねてまいりました。ぜひ一度、手にとっていただけますと嬉しく思います。どうぞよろしくお願いいたします。

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